音楽療法士とは?

音楽を用いたリハビリテーション、セラピーなどを行う「音楽療法士」が注目を集めるようになってきました。
音楽療法とは、音楽がヒトの生理や心理に働きかける力を利用して、心身の障害からの回復、機能維持、生活の質の向上などを目指し、音楽を意図的、計画的に使用することをいいます。
認知症、精神疾患、事故による脳障害や後遺症、脳性麻痺、自閉症などを抱える患者に対し、音楽を通してアプローチし、コミュニケーションを図るものです。

音楽療法士の資格は、日本音楽療法学会が独自の認定規則に沿って、

・書類審査
・面接試験

の2つの試験により審査を行い、認定を行っている、民間の資格です。

このほか、音楽療法士養成コースを設けている認定校もあり、認定音楽療法士補の認定試験合格後3年間の臨床経験ののち、学会の審査を経て音楽療法士と認定される方法もあります。

音楽療法士の資格は、5年に一度更新の必要があります。

音楽療法士の就職状況

音楽療法士として実際に活動を行う場所には、精神科のある病院、一般病院のリハビリテーションセンター、養護学校、小学校や中学校などの養護学級といった学校関係、デイケアなどの老人保健施設、児童施設などがあります。

音楽療法士の資格が現時点ではまだ国家資格ではないこともあり、求人の募集はそれほど多くないというのが現状です。
派遣、非常勤、ボランティアでの採用が多く、正社員や常勤の求人は少ないと言っていいでしょう。
いっぽう、アメリカやドイツなど、音楽療法の先進国といわれている国では、有効な治療手段として認められているために、その活躍の場も幅広いものとなっているようです。

しかし、世界的にみると病院が率先して音楽療法を治療に取り入れているところもあるほど、関心と理解が広まってきていますので、その影響は今すぐではないとしても、徐々に浸透してくることが期待されます。

また、インターネットで求人を検索する場合、音楽関連の人材募集サイトや、医療・福祉関連の人材バンクといったサイトが参考になります。
求人が発生するのは不定期ですが、こうしたサイトに登録をしておいて、こまめに情報を集めるのもよい手段かも知れません。

ミュージックジョブネット

アクターのメディカル人材バンク

介護・医療業界の求人「カイゴワークス」

日経求人サーチ

音楽療法を学べる学校

大学/短大/専門学校など、音楽療法士養成コースを設けている認定校の卒業生を対象に、音楽療法士補認定試験が2001年度から開始されました。

音楽療法コース、音楽療法士養成課程といった名称で、専門コースを設けている大学、短大、専門学校も増えてきました。


全国音楽療法士養成協議会加盟校一覧

AllAbout-音楽療法士について知りたい-

国立楽器Webサイト「音楽療法を学べる大学」